幻想的!青白い光を放つプランクトン夜光虫
リアル(現実)なファンタジー(幻想世界)
青白く光る波が打ち寄せる砂浜。夜に輝く水面、それはディズニー映画でもSFアニメでもファンタジー系ゲームでもなく、実際に海で見ることができる事を知っていますか?
映画「モアナと伝説の海」でもモアナの前に現れた(エイに姿を変えた)タラおばあちゃんの霊があらわれるシーンがあります。青白く光り悠然と泳ぐエイはとても幻想的です。そして同作品の続編「モアナと伝説の海2」のファーストルックでは、夜光虫が光を発したかのような水中をジンベエザメが悠然と泳ぐ様子が描かれたシーンも公開されました。
ではどこでそのような幻想的な光景を見ることができるのか、皆さんにご紹介したいと思います。
なぜ?光の正体は?
この幻想的な風景を作り出している原因、それは…。
「夜光虫(ヤコウチュウ)というプランクトンの一種です。
夜光虫は海洋性のプランクトン。物理的な刺激に反応(ルシフェリン-ルシフェラーゼ)し、発光するという特徴があります。
夜光虫を見に行こう!
「どこの国で見れるの!?海外?」「いつ見れるの?見てみたい!」という方に、夜光虫が創り出す幻想的な風景が見られる場所をお教えします!それは…。日本全国です!
なんと日本の各地で見ることができるんですね。(詳しくは下記で)
しかし、いつでもどこでも無条件で見られるわけではないんです。では、いつどこで見ることができるのでしょう。それは夜です。(当たり前だ!)
夜光虫はあの「赤潮」の代表的な形成種。そのため昼間はお世辞にも「幻想的」といえない赤茶色の潮としてみることとなります。なので発光を確認しやすい夜がベストな時間帯なのです。
夜光虫が見られる時期と条件
条件のひとつは海水温度。広範囲で海面一体が青白く光るための一定数の夜光虫(赤潮)の発生が必要となります。春先から夏にかけての海水温が上がるシーズン(5月~9月)に夜光虫は海中で繁殖し大量発生することから、この時期がねらい目と言えるでしょう。
夜光虫が見られる場所
風に影響されやすい赤潮は「湾」などの潮だまりに集中することが多く、愛知県三河湾、関東では鎌倉や材木座、由比ガ浜、江ノ島など相模湾全域で多く見ることができます。(この記事の写真は材木座海岸で撮影)
※下記日本で有名な「夜光虫スポット」
・由比ヶ浜(神奈川県)
・茅ヶ崎(神奈川県)
・江ノ島(神奈川)
・稲村ケ崎(神奈川)
・三河湾(愛知)
・大阪湾(大阪)
・恩納村(沖縄)
・石垣島(沖縄)
・宮古島(沖縄)
また、生活排水などでプランクトンが増える場所(きれいな海とは限らない)というところもポイントです。
嫌われる夜光虫?
「赤潮の時は釣れない。」という言葉を釣り人の口からよく聞きますね。これは、このプランクトン(赤潮)の大発生により酸欠になり、魚が弱ったり、死んでしまったりと魚がいなくなり「渋い日」になることから漁師や釣り人にはあまり良いイメージはないのです。
それでもやっぱり美しい。
漁師や釣り人から嫌われていても、やっぱり夜光虫は美しい。
もし、海で夜光虫を見ることができたら…
・石や砂を投げてみる
・波打ち際を走ってみる
・泳いでみる
・捕まえてみる
いつもとは違うファンタジーな非日常が味わえるのではないでしょうか。是非「赤潮」の状況を調べて、機会があったら見に行ってみてください!